夫会社員、妻フリーランス(個人事業主)のわが家。
保育園は常に満員で空きゼロの激戦区に住んでいます。
フリーランスでも開業届けがあれば保育園に入園させることも可能です。
しかし、基本的に会社勤務の方が優先されるので激戦区だとかなり厳しいですよね。
わたしの住む地域も例にもれず、保育園は全年齢でほぼ空きゼロの状態が続いています。
専業主婦から在宅フリーランスになったわたしでは、この激戦を勝ち抜けるとも思えなかったので最初から幼稚園にしぼることにしました。
最近の幼稚園は少子化の影響もあるのか、2〜3歳からの預かりも増えています。
下の子はこれを利用して、3歳になってすぐに幼稚園に入園して3歳児保育に通わせました。
また、幼稚園でも延長保育という制度を設けているところもあり、18時頃まで預かりができるところも増えています。
保育園探しに苦労しがちな自営業や、時短勤務ができる会社員にとってはとても助かりますよね。
幼稚園は、面接で受かってしまえば仕事の有無なくだれでも入園させることができます。
しかし、気になるのが保育料。
では、共働き家庭の場合、保育園と幼稚園、どちらが保育料の負担が軽くなるのでしょうか。
保育園の保育料ってどうやって決まるの?
保育料は、平成27年度から市町村民税の所得割額を基礎として決定されるようになりました。
市民税にいくら支払っているのかで、保育料は変わってくるというわけですね。
住民税には市町村民税と県民税が含まれているので、少しややこしいです。
保育料算定に必要なのは市民税のみ。
この記事では、わかりやすいように「市民税」という表記にしていきます。
会社員で住民税を天引きされている場合。
給与所得のみの場合は「特別決定通知書」、給与以外にも所得があり、確定申告等をした場合は「給与所得等に係る市民税・県民税 特別徴収額の決定・変更通知書」というものが配られます。
漢字ばかりでわかりづらいですが、こんな細長い用紙です。
これらの書類を参照すればおおむね計算して出すことができます。
みるべきポイントは、4の税額控除前所得割額です。
この4の税額控除前所得割額から、5の税額控除額を引いたあとに出る金額で保育料が決定されます。
細長い用紙が手元にない場合は、計算をして出すこともできますよ!
計算方法をまとめてみました。
会社員の計算方法
年収540万円の場合。
給与所得を調べる
計算式についてはこちらのサイトが便利です。
給与所得は378万円になります。
細長い用紙が手元にある方は、左側に記載されています。
所得控除はいくら?
配偶者控除や基礎控除、生命保険料控除などです。
所得控除の合計額を出してみましょう。
今回、わが家の場合は120万円になりました。
用紙でいえば、所得控除合計2の部分になります。
課税所得金額を出す
給与所得378万円-所得控除120万円=260万円ですね。
この数字は、用紙には3の総所得の部分に記載されています。
控除前所得割額
課税所得金額に市民税の税率6%を掛けます。
260万円×6%=15万6,000円
用紙でいえば、真ん中あたりの「4」の数字が出てくるというわけですね。
市民税所得割額
控除前所得割額から5の税額控除額を引くと、市民税所得割額が算出できます。
この5の税額控除額は、住宅ローン控除やふるさと納税をしていると金額が変わってくるので、実際に調整控除額を参照に計算して出してみると、より正確な数字がわかっていいかと思います。
(ただし、数千円程度しか変わらないかも。)
今回はそのまま計算します。
15万6,000円-1,500円=15万4,500円
年収540万円の市民税所得割額は、15万4,500円ということがわかりました。
妻フリーランスの計算方法
会社員同様に、計算して出すことができます。
これは、わたしのある年の所得です。
事業所得
収入-経費=130万円
所得控除
所得控除は、基礎控除33万円と生命保険料控除4万円、小規模企業共済、国保料です。
課税所得金額
130万円-50万円=80万円
控除前所得割額
33万円×6%=4万8,000円
市民税所得割額
4万8,000円-1,500円=4万6,500円
4万6,500円が市民税所得割額になります。
実際の前年度の所得額で出してみました。
市民税所得割額から保育園の保育料がわかります。
夫の市民税所得割額は15万4,500円。
妻は、4万6,500円。
世帯の合計額は、20万1,000円になります。
これでようやく、具体的な保育料を知ることができます。
保育料は自治体により金額が大きく変わってきます。
金額を知りたい場合は、市のホームページなどにPDFファイルが掲載されてることもあるので、検索力を駆使して探してみましょう。
(これがまたわかりづらいんですけども・・・)
区分でわかれている保育料
わたしが住む市の場合は、こちらです。
市民税所得割額が20万1,000円の場合。
ごく1部の区分を抜粋しています。
オレンジ色の枠がわが家の場合になります。
月額保育料は、2万6,410円になるようです。
きょうだいで同時通園をしていれば、第2子は半額になりますが、わが家の場合は、すでに上の子が小学生なので、第1子扱いになります。
保育園の保育料には給食費が含まれているとのこと。
ですが、3歳以上になると、主食は別。
主食分は追加料金になったり、白米やパンを持参したりする園もあるようです。
実際、わたしが利用していた一時保育施設では、3歳からおやつがなくなり、白米を持参するようになりました。
幼稚園は私立幼稚園就園奨励補助金がある!
さて、次に、幼稚園をみていきます。
これは、所得に関係なく、幼稚園側で料金が設定されています。
・月額保育料
・給食費
・バス利用料
バスを利用しなければ、その分安くなりますね。
その他、入園時には入園料や面接料、施設利用料などかかります。
幼稚園代っていくらかかるの? 2人目の私立幼稚園で掛かった費用を公開します
幼稚園の場合、自治体によって私立幼稚園就園奨励補助金という制度を設けているところがあります。
補助金額は、保育料と同じ市民税の所得割額に応じて支給されます。
わが家は、オレンジ枠部分。
幼稚園の補助金の場合、上の子が小学3年生以上になると、第2子が第1子扱いになります。
しかし、地域により違いがあるかもしれないので、調べてみてくださいね。
わが家は、年々少・年少の間は第2子分、年中・年長は第1子分になります。
計算すると、合計で50万円ほどの補助金を受け取れることになります。
保育料比較
次女の通う幼稚園料は、年齢により保育料が異なりますが、平均するとバス利用ありで約2万8,000円になります。
次女の場合の比較表はこうなりました。
年々少保育6ヶ月+通常保育36ヶ月=42ヶ月で計算してみました。
幼稚園の保育料を月額に直してみると、約1万6,000円になります。
次女の場合は、保育園だと入園時点から第1子となることから、第2子適用の長い幼稚園に通わせたほうが、保育料は安くなる!という結果になりました。
また、バスの利用をしない場合は、総額50万円まで下げることができます。
比較表はあくまでもわが家の次女の場合です。
収入、住んでいる場所、きょうだいの有無、年齢差で、大きく変動があります。
実際に、ご自身の家庭の収入に沿って、計算してみてくださいね!
フリーランスなら、しっかりと比較計算してみよう
わたし自身は、フリーランスで時間に融通がきく仕事をしています。
また、夫が会社員なので、どうしても保育園の保育料は高くなるだろうと考えてました。
実際に計算してみて、保育料自体はそれほど変わりませんでしたが、私立幼稚園就園奨励補助金の存在が大きく、見逃せませんでした。
(この金額は自治体によりかなり違うようです。)
また、所得が低い場合は、保育園のほうが安く済むかもしれません。
なにより、まずは計算してみることが大事ですね。
総合的に考えて、わたしの場合は幼稚園でも預かり時間に問題はなく、料金的にも幼稚園のほうが良いとの結論になりました。
ただ、幼稚園では0〜1歳児を預かってもらえないのは、大きなデメリットになってしまいます。
幼稚園の延長保育も充実してきているとはいえ、ここは大きな違いですよね……。
わたしは、在宅育児をすることで満3歳までやってきましたが、かなり大変でした。
保育園の一時保育制度も利用しながら、なんとかこなしてきました。
保育園と幼稚園では活動内容や、預かっていただける年齢も違いますので、総合的に判断する必要があります。
ですが、フリーランスや時短勤務という働き方だからこそ、子どもが2歳を過ぎる頃には、どちらも検討できるのはメリットだと感じています。